図書館で借りた本 - 20230205
ふと検索したら地元の図書館に入ってたのでパソコン予約♪
市内に3カ所図書館があるのですが、予約をすると遠い位置にある図書館の本を一番近い分館に配送してくれるんです。
だいたい翌日には来るかなぁ。
それとパソコンで貸出期間の延長もできたり。ほんと便利な世の中ですわ。

両方とも書物に関する書籍です。


右の本は下からグラデーションになっててすてきー!
以下感想長めです。
市内に3カ所図書館があるのですが、予約をすると遠い位置にある図書館の本を一番近い分館に配送してくれるんです。
だいたい翌日には来るかなぁ。
それとパソコンで貸出期間の延長もできたり。ほんと便利な世の中ですわ。

両方とも書物に関する書籍です。


右の本は下からグラデーションになっててすてきー!
以下感想長めです。
愛書家による本にまつわる対談集。こういうのがエスプリが効いた掛け合いとでも言うのでしょうか。
原題直訳の『本から離れようったってそうはいかない』もなかなか良い感じ。
邦訳タイトルはかなりおどろおどろしく、衝撃的ですよね。
著者の片方、ウンベルト・エーコは『薔薇の名前』や『フーコーの振り子』などのタイトルだけ知ってた作家さんであり学者さん。
フーコーの振り子と言ったら上野の科学博物館ですわー。
そのうち読んでみたいです。薔薇の名前は文庫版がないみたいで残念。
もう片方は劇作家さんなどなどだそうです。+進行役でジャーナリストの方が一名。
『保存すべきものを保存するための当てになるツールが、今日なかなか見つからない(p93)』って、ほんとその通りで、だから私が積極的に電子書籍を買わない理由にもなってます。
つい昨年も電子書籍のサイトがサービス終了で、全ての購入品が見られなくなりますなんていうニュースもありましたし。
数年単位で買い換えて更新しなきゃいけない電気機器を使わないと読めないというのがどうもね…。
音楽に関してはカセットからMD・CD・iPodを経て今はマイクロSDカードとパソコンに集約したかなぁ。これはもう他にどうしようもないので。
USBメモリもマイクロSDカードも平均寿命3年くらいらしいですよ。
あと自分で焼いたDVD-Rなどもメーカーに寄りますが、10年保たないとか。
一転、物質としての本ならいつでもパッと手にとってめくれば済むのが強み。
まぁ物質としての本も寿命はあるのですけど、手持ちの本は私の寿命くらいはだいたい持ちそうなのでそれでいいです。
本の寿命で思ったんですけど、50年以上前の文庫より最近のラノベ系文庫の寿命の短さといったら!
発行から10年も経ってない物でも、すぐぱかっとのど割れするんですよ。ノリが弱いのかなんなのか。
一応修復できなくはないですけども。
電子書籍だと検索できるなら便利かな?図案の拡大やマーキング、あとふせんあたりも。
歴史的な話ではパラケルススの痕跡本の表現が素敵でした。
『刺繍のように丹念に書きこまれた手書きの文字と印刷された活字が調和して、全ページがレース編みさながらです(p160~161)』
あと行商本。何かどっかの本で読んだ気がします。
コンキスタドールは許すまじ。
意外と愛書家の方でも台詞だけの飛ばし読みすることがあるって所にびっくり。
現代っ子の動画倍速視聴みたいなものですねぇ。
『雇用の問題に誰もが頭を抱えている現代社会では、手工芸の分野に活路を見出す若者が増えています。これはイタリアでは明らかな事実で、おそらくフランスやその他の西欧諸国でもそうだろうと思います。(~中略~)五十年前に同じ仕事をしていた人々は、高等教育にたどり着かなかった人が多いので、その手の本は読まなかったでしょう。つまり今の人たちは高等教育を受けたうえで、手仕事の世界にのめりこんでゆくんですね。(p307)』
これは地味に共感出来る話。もういまや、学校卒業して誰もが安定した会社にお勤めなんて夢を見ている時代じゃないんだよなって気がしてます。
もっと一次産業や二次産業にも目を向ける教育が子供の頃から必要なのかも。
それと続けるのにしんどくならない作業改革ですかねぇ。
文庫で出たら手元に欲しい一冊でした(文庫ガチ勢なので。
こちらはフランス文学やパリの風俗・建築などを研究されている方の古書蒐集エッセイ本。
蒐集趣味の悲喜交々・一喜一憂・紆余曲折、天国と地獄を行き来していらっしゃる…!
私も収集癖・蒐集趣味があるので、ちょびっと共感出来るところもあったり。
いやでも借金してまでは集めませんけども(笑。
2tの紙類とか半端ない。しかも1回の買い物で。
日本では馴染みのない、フランスの出版形態や古書のあり方について垣間見られるのが貴重。
中世の職人ギルドの流れを汲んで、20世紀半ばくらいまで?書籍出版込みの書店と革を扱う製本屋『ルリユール』で分かれていたんですね。
例えば本は最初は仮綴じ本と言われるハードカバーの付いてない簡易表紙の中身だけみたいな状態で出されて、それを読者が買って製本屋に持ち込んで予算に応じて革の外装やマーブル紙などの遊び紙を入れて製本してもらうと。
なので同じ本でも外見が全く違う事が当たり前にあって、どれだけ表装が凝っているかで古書としての値段も変わるそう。
小説本は最初は挿絵がない状態で出版されて、人気が出たら挿絵追加版を出されたとか。
近年ではフランスでも日本のような版元製版が一般的なようです。
ルリユールは工芸製本とも言って、工芸技術として生き残っています。
個人的に好きなのがジュール・ヴェルヌの挿絵本にアルセーヌ・リュパンを連載していた小冊子、19世紀のパリの人々の風俗画。どんな洋服で街中を闊歩していたかとか、馬車のカタログやオペラ座の情景が生き生きと描かれていて素敵でした。
ファッションプレートをもうちょっと見たかった。
モダン・パリの装い―19世紀から20世紀初頭のファッション・プレート (鹿島茂コレクション)という本も出てるので、そちらで補完したいところ。
あと水着でまでコルセットを着けていて、更にバッスルスタイルが流行の時だったようでおしり部分を膨らませている事にびっくり。アヒルちゃん…。
下半身は隠し気味でも襟ぐりがオープンなのは、やっぱりドレス時のスタイルを踏襲してるんだろうなとか。
それから博物画は深く暗い沼なので避けていたらしいのだけど、それでも買ってしまったジョルジュ・キュヴィエ(笑。いいものです。
『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』にも"文学や絵画といったジャンルでは、模倣と影響によって作品が生まれる"とあったとおりだなぁとしみじみ思ったのが、ブリア=サヴァランの味覚の生理学→バルザックの結婚の生理学→生理学物ジャンルが発生というエピソード。
古書流通の形式で、『海外在庫』を日本の洋古書店も使ってるのか~と。確か古書系ミステリで知ったシステム。
在庫の本のカタログを古書店同士で持ち合って、お客さんにこれこれこういう本はないものかと聞かれたら、カタログを見て他の書店にあったら電話なんかで押さえて取り寄せて仲介手数料を取ってお客さんに販売するみたいなのだったはず。
今はネットがあるから直接買い付けも言語の問題をクリアできれば楽なのかな~と思います。