図書館で借りた本 - 20230618
左は借りるの2回目かも?

急にたい焼きが気になってですね…借りてみたものの編み図が色分けされてる方がわかりやすそうなので、そのうち買うぞりストに突っ込み。
右は眺めて満足してしまいました。

急にたい焼きが気になってですね…借りてみたものの編み図が色分けされてる方がわかりやすそうなので、そのうち買うぞりストに突っ込み。
右は眺めて満足してしまいました。

後ろの広告に載ってた群ようこさんの『毛糸に恋した』は幻冬舎で文庫化してるので、これも文庫化するといいなぁ。
そしたら手元に欲しい。
まぁサクッと言ってしまうと、アランセーターには1000年の歴史がとか家紋のように家ごとに模様がみたいな伝承は地元興しの為の商業プロパガンダと。
みんなどんな模様でも編んだわよってあっけらかんと言う熟練ニッターさんつよい。
実際はもっと歴史は浅いしアイルランド本土やアメリカから(ヨーロッパからの移民が伝えて更に逆輸入的な)やガンジー島のガンジーセーター他色々な種が集まって、アラン諸島で芽吹いて今も成長し続けてると言ったところでしょうか。
ロマンという味付けは何にでも使われがちだけど、実際の所はどうだったのかというのも記録する人がいないとあっという間に忘れ去られていくので、こういう視点の本も貴重だなって思います。

一番気になったのがサブタイトルの足糸で織った絹。
Sea Silk - Wikipedia
全然記憶に残ってないけど、海底二万里のノーチラス号の船員はこの海の絹で作られたコートをまとっていたとか。
英語からの翻訳だと省略されてるらしいので、日本語版でももしかして?そのうち要確認。
足糸は貝が海底に自分を固定するために分泌する繊維。
古くはロゼッタストーンにも記述があるそうだけど、sea silkと表記されただけで実際は亜麻布らしい。ミイラ巻くのに使うもんね亜麻布。
ただミイラと共に発掘された海の絹もあるそう。それはミイラを巻いてたんじゃなくて、足の間にあったって表記だったけれど。
海の羊毛とか金羊毛とか伝説に使われることが多いし、実在はするけれど、実際に表記通り使われたかどうかは定かではない系アイテム。それが海の絹。
現在ではたった一人足糸の採集が許可されてるという伝承者がいるそうだけど、ほんとに伝承者寄りなので秘密も多くて科学的な解明は難しそうな雰囲気でした。
忘れ去られるのは言語道断だけど、注目が集まりすぎて貝を乱獲密漁されても困るので、その辺のバランスが大変なんだろうなと思います。
現在貝自体は保護されているのですが、手袋一組に150個分の足糸が必要だそうなのでね…。
貝の生体は採れないけど、死貝から繊維を取るのは大丈夫らしいので、漁師さんに頼んで集めてもらってる人もいるそう。
日本人の旅行者がブログでその伝承者の方と対面した記事を見たけど、そちらはドロップスピンドルで糸を紡ぐところを見せてもらってて、おぉ~っと。
あとレモン汁で脱色して金色?にするのと、編んだ編み地も見せてもらってましたね。貝と文明の方でもそういう写真見たかったかも。
本文に図版少ないのと未処理の足糸(ゴミがいっぱいくっついて汚い)しか載ってないのが残念だったなぁ。
ブログの方では洗浄後カーディングして紡いだあとの、ドライブ編みの編み地や織物に使ったり刺繍に使ったりとバリエーション豊かに見せてもらえてましたし。
足糸の繊維なんてそんな長いもんじゃないだろうにと思ってたけど、羊毛も短いのだと3cmくらい、綿花も3cmくらいだっていうから紡ぐのにそこまで苦労はしないのかな。糸紡ぎ楽しそうでした。
海の絹以外はアオイガイの生態や微小貝は日本で人気とか仮想博物館、順番待ちをするヤドカリがおもしろかったところ。
自然環境の保護については、同時に人口のコントロールも課題なんじゃないかなって思ったり。
戦争や人為的な疫病みたいな非人道的な方法以外でね。
いずれにせよこのまま無計画に増やし続けたら、地球では全人類の食料はまかないきれないという試算は出てるわけですし。
ちょっとダン・ブラウンのインフェルノを思い出しました。
貝の糸に関しては、こちらの本にもイタリアはサルデーニャ島に伝わるピビオネス織として出てるそうです。
『貝と文明』にも織物は出てきたけど名称までは出てなかったので気になりますわ-。